大阪の伝統の食④ 八尾若ごぼう

2022/02/01 コラム

大阪の伝統の食④ 八尾若ごぼう

八尾若ごぼうは、八尾市を中心に栽培されている根・軸(茎)・葉のすべてを食べることが出来る八尾の特産野菜で、平成25年8月に「八尾若ごぼう」の名で地域団体商標を取得しています。出荷時にごぼうを束ねた形が矢に似ていることから、「やーごんぼ」とも呼ばれます。

 

 

原産地はヨーロッパからアジアにかけての温帯地方で、中国から薬草として渡来したといわれています。

江戸時代から大正時代にかけて八尾市域に栽培が広まり、現在では主に南高安が中心産地となっています。

 

八尾若ごぼうは9月中旬に種を蒔き、芽を出して軸(茎)や葉が伸びると霜に当てます。

この一度目の軸は筋がかたく食べられないため、展開葉を1~2枚を残して刈り取り、二度目に生えてきたやわらかく淡い緑色の芽を生長させます。

収穫は、土を耕して鍬などで掘り起こすようにして採ります。

ハウス栽培は2月上旬から2月下旬、露地栽培は3月上旬から4月上旬に出荷され、春を告げる野菜として親しまれています。

 

選ぶときは、葉の緑色が鮮やかで、軸がへたっておらずしゃきっとして、根があまり太くない、新鮮なものがよいです。

 

保存するときは、根、軸、葉と切り分けて、湿らせた新聞紙で包んで野菜室に入れると2〜3日は持ちます。

下茹ですると冷凍保存も可能です。

 

 

  

「若ごぼうと鶏肉の炊き込みごはん」

https://www.fukka-hf-labo.com/recipe/detail.php?no=NjE=

 

 

根は普通のごぼうより短くてやわらかいですが、しっかりとごぼうの風味がして、炊き込みごはん、きんぴら、煮物などに適します。

 

軸の筋はかたくなくシャキシャキとした歯ざわりで、炒め煮やサラダ、かき揚げなどに向きます。

 

葉は薄くてもかたくしっかりしていて、ほどよい苦味と青さがあるので、刻んで炒めたり、煮たり、お浸しや佃煮などにします。

 

あくが気になる場合は、根と軸は切ったものを水に20分程度さらし、葉は湯通ししてあく抜きをします。

 

 

栄養素は食物繊維やルチン、鉄分、カルシウム等が豊富に含まれています。

 

 

「若ごぼうの炒め煮」

https://www.fukka-hf-labo.com/recipe/detail.php?no=NjI=

 

 

「健康レシピ」にも八尾若ごぼうを使ったレシピを紹介していますので、ぜひ作ってみてください。

 

 

【参考文献】

1)八尾市,八尾特産物net. 八尾若ごぼう​

 http://www.on-do.net/yaotokusanbutsu/r wakagobou s.php

2)大阪府,なにわの特産物 若ごぼう

  https://www.pref.osaka.lg.jp/nosei/naniwanonousanbutu/tokusanhin.html

3)JAグループ大阪,旬の採れたて大阪産野菜

  https://www.osaka-oyasaisan.com/detail/000046.html

4)伝え継ぐ日本の家庭料理,野菜のおかず-春から夏-,大阪府「若ごぼうと揚げの煮物」,協力:森川雅恵,著作委員:澤田参子,坂上愛子,東根裕子,p.74

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