脂質異常症の食事療法

2019/04/01 コラム

脂質異常症の食事療法

脂質異常症とは、血液中のLDLコレステロールや中性脂肪が増加した状態、もしくはHDLコレステロールが低下した状態をいいます。

 

自覚症状がほとんどないことが多いですが、動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞など命にかかわる病気を引き起こす可能性があります。

 

脂質異常症の治療の基本は、動脈硬化症の予防を目的とした食事療法と運動療法であり、特に食事療法は適正エネルギーの摂取、コレステロールの制限、脂質の構成に注意をする必要があります。

 

脂質異常症診療ガイド2018年版による食事療法の実際のポイントは以下の通りです。

 

・日本食パターンの食事(The Japan Diet)は動脈硬化の予防に有効である。

・過食を抑え、適性体重を維持する。

・肉の脂身、動物脂(牛脂、ラード、バター)、乳製品の摂取を控え、魚、大豆の摂取を増やす。

・野菜、海藻、きのこの摂取を増やす。果物を適度に摂取する。

・精白された穀類を減らし、未精製穀類や麦などを増やす。

・食塩を多く含む食品の摂取を控える。

・アルコールの過剰摂取を控える。

・食習慣・食行動を修正する。

・食品と薬物の相互作用に注意する。

 

 

食習慣・食行動の具体例として、以下のポイントが挙げられています。

 

・朝食、昼食、夕食を規則的にとる。

・腹八分目とする。

・就寝前2時間は摂取しない。

・よく噛んで食べる。

・まとめ食い、ながら食いを避ける。

・薄味にする。

・外食・中食はできるだけ控える。

 

食事療法は無理なく長期間継続できることが大切であり、過度な食事制限による低栄養には注意が必要です。確実にできることから前向きに取り組みましょう。

 

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