2019/10/01 コラム
食品とお薬の飲み合わせ
薬局でお薬をもらったときに「グレープフルーツジュースで飲まないで」と指導されたことはありませんか?
実は、グレープフルーツにはある種のお薬の効果を強めたり、副作用を出やすくする作用があります。
病気を治すために飲むお薬もからだにとっては異物。グレープフルーツがその“異物”を分解しようとする働きを妨害してしまうんです。分解が妨害されるとお薬の血液中の濃度が高くなってしまい、効果が強くなったり、副作用が出やすくなったりします。降圧剤、抗高脂血症薬、免疫抑制剤の中にグレープフルーツで分解を妨害されるものがあります。
別の例も紹介しましょう。
血液を固まりにくくするお薬にワルファリンがあります。このお薬は血液が固まろうとするときに必要なビタミンKの作用を妨げて効果を発揮します。ビタミンKを多く含む食品を摂取するとお薬が効きにくくなってしまうという訳! 納豆や青汁、クロレラはビタミンKをたくさん含んでいます。
余談ですが、ビタミンってアルファベット順にA、B、C、D…ってネーミングされてますよね?ビタミンKだけなんだかひとりぼっちな感じしませんか?この「K」はデンマーク語やドイツ語で凝固を意味する「Koagulation」の頭文字なんです。ちゃんとわけあって「K」になっているんです。
お薬をもらうときの指導はきちんと守ってくださいね。