2019/11/01 コラム
「りんご」にまつわる英語のことわざをご紹介します
本学福祉栄養学科では、現在、「青森県産りんご」の素晴らしさを皆様にお届けしようと、学生たちがりんごを使ったスイーツや料理の考案・試作をすすめています。
そこで、今回のコラムでは、「りんご」にまつわる英語のことわざをご紹介します。
りんごは、皆様もご存じの通り、ペクチンとポリフェノールが豊富な健康食として知られています。皮ごと食べられるのも魅力の一つです。りんごは、日本だけではなく、アメリカなどの国でも重宝する果物とされています。例えば、英語でも、
“An apple a day keeps the doctor away.”
「一日一個のりんごで医者知らず」
という有名なことわざがあります。上記で簡単に述べましたように、栄養豊富なりんごを食べていれば、病気にかかることはない、という意味です。いかにりんごが健康に良いかを示す好例なことわざです。
ただ、りんごは、ことわざの上では、必ずしも良い意味合いを持つものとは限らないようです。例えば、
“One bad apple spoils the barrel.”
「一つ腐ったりんごがあれば、樽の中のりんごが全部腐る」
ということわざがあります。たとえ一つであれ、悪いものが一つでもあれば、周囲に悪影響をおよぼすという感じでしょうか。また、このようなことわざがあります。
“The apple doesn’t fall far from the tree.”
「りんごは、木からあまり遠いところには落ちない」
これは、親の遺伝子は、子どもにも受け継がれる、という意味だそうです。
他にも関連する表現として、先ほどのことわざにも似たものがありましたが、“a bad apple”(悪影響を与えるもの)、“as American as apple-pie”(非常にアメリカ的な)、“mom’s apple pie”(ママのアップルパイ→おふくろの味)、“the apple of the eye”(瞳。目に入れても痛くない人)などがあります。最後の表現は、祖父母にとってのかわいい孫、という感じでしょうか。とてもほほえましい表現です。
このように、りんごは、ただ食べるだけではなく、言葉の世界においても重宝される果物となっています。りんごは、見た目のかわいらしさだけでなく、甘酸っぱさも含んだ魅力的な果物であることは間違いありません。これは、“apple-polisher”(ごますり)で言っているのではありません。りんごにまつわる英語のことわざの一部をここにご紹介しましたが、皆様もこの味わい深い言葉の世界に触れながら、健康増進のためにりんごをいただいてはいかがでしょうか。
【参考文献】
鶴岡公幸、牛原琴愛 共著 ギャリー・マームグレン 監修
『食べ物で知る英語表現百科』三修社、2006年
中島恵子、藤平英一 共編著 A.D. ローゼン、栄沢啓子 協力
『食とクッキング英語小事典』(第2版)英光社、1998年