2021/07/01 コラム
全国初!ワイン作りを学べるワイン醸造プラントが完成
本学 福祉栄養学科では、管理栄養士養成施設校では全国初となるワイン醸造プラントを新設し、ワイン作りを楽しく学べる教育を今年度より取り入れました。
今回のコラムでは、ワインに関する話題と福祉栄養学科の新たな教育について紹介します。
ワインはブドウを原料に醸造したお酒です。
発酵作用を応用して、酒類・醬油・味噌・みりんなどをつくることを「醸造」といいます。
ブドウを絞った果汁に酵母を入れることで、ブドウに含まれる糖分からアルコールが作られる「アルコール発酵」という作用によって、ワインが生まれます。
ワインは使用するブドウの品種や醸造の方法によって、主に赤ワインと白ワインに分類されます。
日本とワイン作りには深い関係があり、赤ワイン醸造で使用される「マスカットベリーA」というブドウは川上善兵衛氏が新たに生み出した品種です。
また、白ワイン醸造で使用される「甲州」というブドウは日本古来の品種であり、国内における甲州の生産量は山梨県が9割以上を占めています。
「甲州」
次に、近年の日本のブドウやワインの生産について紹介します。
都道府県別のブドウの収穫量割合をみると、山梨が21%、長野県が20%、山形県が9%で全国の約5割を占めていて、甲信地方、東北地方、北海道でブドウ栽培及びワイン醸造が盛んです。
大阪府はというと、「デラウェア」というブドウの生産量では全国3位です。
本学が位置する大阪府柏原市周辺もブドウの一大産地であり、市内には多くのブドウ圃場や直売所があり、ワイン醸造も盛んに行われています。
デラウェアという品種は、生で食べてもおいしいですが、果実の着色が始まる前に早摘みしたブドウで醸造されたフレッシュなワインで有名です。
「デラウェア」
また、ワインの醸造所のことを「ワイナリー」といいますが、大阪府には8箇所のワイナリーがあり、ワイナリーの数は全国7位となっています。
また、大阪府のワイン販売(消費)量は全国3位であり、他の都道府県よりも食生活でワインが身近な存在であることがわかります。
福祉栄養学科では、管理栄養士養成施設校として全国初となる「ワイン醸造プラント」を新設し、ワイン作りを通して学生の夢や志を醸成する教育体制が完成しました。
また、本学科では企業と連携したおいしく楽しいワインに合った料理・デザートのレシピ開発やワインのエキスパートとなるための専門資格取得にチャレンジすることもできます。
専門的なワイン醸造学など「食」に関する幅広い知識や技術をもった栄養士・管理栄養士になれるのは「福祉栄養学科」だけです。
教員とともに学生達がワイン作りに取り組む様子などを「ふっかの健康食ラボ」ホームページにアップしていきます。
【参考文献】
農林水産省.平成30年度特産果樹動態等調査
国税庁課税部酒税課.国内製造ワインの概況(平成30年度調査分)
戸塚昭,東條一元編.新ワイン学,株式会社ガイアブックス